遙乃の部屋

第1099回 「3年目のバースディ」

2017/09/12


 「ただいま」
 「あ、おかえりなさい悠君。雨大丈夫でした?」
 「行きは濡れたが、まあ何とかな」
 「ふふっ。カッパ持っていけばよかったのに」
 「うんにゃ、帰りにリュックのスペース空けとく必要があったからな」
 「なんです?」
 「ちょいまち・・・はいよ。誕生日おめでとう遙乃。結婚してからは三度目だね。これからもよろしくな」
 「わ、ありがとうございます悠君。開けていいですか?」
 「おうよ」
 「あら、マフラーじゃないですか・・・この感じ、もしかして手編み?」
 「はっはっは、このへたくそ具合じゃすぐわかるか」
 「そんなことないですよ。悠君が作ってくれた、という事実がうれしいんです」
 「そう言ってもらえると、会社で冷やかされながら編んだ甲斐があるなぁ」
 「しかし、手編みのマフラーですか。昔から、悠君変なところで女子力高いですよね。お裁縫も得意ですし」
 「昔取った杵柄ってやつさ。小学校時代から得意だったからな。料理はてんでやらなかったけど」
 「ですね。おかげで、私の腕を振るいようがあるというものですから、それはそれでいいんですよ」
 「はっは、そうだな。さて、腹減った。晩飯にしようぜ。今日くらいは俺も手伝うからさ」
 「そんな、いいですよ。着替えて座っててください」
 「最近サボり気味だったからね。こういう時くらい、嫁さん孝行させてくれって」
 「わかりました。では、一緒にやりましょう♪」


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