遙乃の部屋

第1104回 「胃が痛ぇ・・・」

2017/09/21


 「あ゛〜」
 「どうしました?」
 「ここの所どうにも胃が痛くてな〜。今日は特にキてるな」
 「胃、というと何かストレスとか」
 「多分それだな。今週急ぎの仕事が多くてな、終わるかどうか焦っちゃってて」
 「そうでしたか。それは心身に来ますね」
 「前もそんなことあったなぁ。はぁ、俺の体は大分ストレスに弱いらしい」
 「みんなそうですよ。それに、悠君の仕事はまだまだ覚えることも多いのでしょう? なら3年目だってまだまだというものです」
 「とはいってもな。頭で分かっちゃいても、散々直し食らったり、出来てないところ指摘されたり、仕事が遅かったりするのは辛いんだよ。できることよりもできないことの方が圧倒的に多いし。そんなだもん、認めてもらえるにはまだまだ時間かかるんだろうなぁ。ベテラン勢と比較するだけ間違ってるのは分かるんだが、それでも役に立ってるっていう実感が欲しい」
 「新人の頃の壁の一つですね・・・。でも大丈夫ですよ」
 「うん」
 「悠君の気疲れは、家に居る私にはなかなか分からないものなんでしょうね。だから、私には大したことはできないかもしれませんが、私にもできることはあるんですよ。会社の人がなかなか認めてくれないなら、私が認めてあげます。褒めてほしいなら、私が褒めてあげます。家に居るときは、悠君は一人じゃないんです。会社にとってどうなのかはわかりませんが、私にとって悠君は、他の人と比べることのできない、世界で唯一の旦那さんなんです」
 「ありがとう。そう言ってもらえるとだいぶ気が楽になる」
 「私の前でくらい、弱音を吐いたっていいんですよ。喜びも感動も、怒りも悲しみも、全部受け止めてあげます。だから、いつだって頼ってください。悠君を支えることが、私にとっての生きがいなのですから」


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