遙乃の部屋

第1315回 「休日の成果」

2018/11/25


 もう一つの世界、智未編
 「さーて、完成だよ」
 「どんなもんです」
 「お、旨そうなものできたじゃないか」

 「この右と左で違うのは何ですか?」
 「ああ、これ? 悠輔さんのアイデアというか失敗作というか」
 「どゆこと?」
 「はは、右は天ぷら粉の水を少なくし過ぎて魚の形が分からなくなった組で、左は天ぷら粉が足りなくなってから揚げ粉で量増しした粉で作ったものなんです」
 「だから揚げ具合が違うんですね」
 「よっほー、たっだいまー」
 「おかえりー、お姉ちゃん」
 「おかえりなさい、舞衣」
 「おかえり。良いところに来たな」
 「おかえりんこ」
 「その手には乗らないわよ、バカ悠輔」
 「ち」
 「いい匂いしてるじゃない。このちっこいのだと、ワカサギ?」
 「うん。鷺崎さんが連れて行ってくれたの」
 「悠輔はワカサギ初めてだったな」
 「ええ。面白かったです」
 「良いわね〜。あたしも行きたかったわ」
 「お姉ちゃんは、由佳ちゃんの所に行ってたでしょ」
 「由佳の所、というかね。おじさまと山行ってたのよ。キノコ採ってきたわ」
 「お、良いじゃん。で、成果のほどは?」
 「全部食べちゃった。美味しかったわw」
 「おい。お土産の一つも無いのかよ」
 「だって、キノコメインで山行ったわけじゃないもの。ちょろっとしか獲れなかったのよ。なんで、向こうでキノコ汁にして食べちゃった」
 「そうなんだ」
 「なるほどな。おっと、天ぷら冷めちまう。せっかくだし暖かい内にこれ食べようぜ」
 「そうですね。では、いただきましょう」


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